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【小説】塩野七生「ローマ人の物語」ユリウス・カエサル:古代

ローマ人の物語 (4) ユリウス・カエサル-ルビコン以前

紹介

 共和政ローマ最大の男の前半生。スッラとマリウスの対立に時代は遡る。
 青年カエサルは平凡な元老院議員に過ぎなかったと繰り返し語られるが、海賊討伐や最高神祇官就任、権力者スッラやキケロに向けられた反骨心に彩られた物語はカエサル自身の非凡さを語るに十分だと思う。
 また、本書前半では一般的なローマ貴族の子供がどのように育つかが描かれており、非常に興味深かった。

紹介

 戦ったり裏切られたり殺したり殺されたりしながらガリアとブリタニアで奮闘するカエサル一行。あの借金王が名も実も遂げて金回りまでよくなっていく。
 二千年の昔でも、戦争は「儲かる」らしい。

紹介

 alea iacta est.(賽は投げられた。)

書誌情報

著者:塩野七生
タイトル:ローマ人の物語 (4) ユリウス・カエサル-ルビコン以前
出版社:新潮社
出版年:1995.9
備考:初版では第4巻。新潮文庫化時に8,9,10巻に分巻。

ローマ人の物語 (5) ユリウス・カエサル-ルビコン以後

紹介

 かつての盟友ポンペイウスを討ち、もはや敵無しかのように見えるカエサル
 ローマでは甘っちょろいやり方で成功を収めてきた彼だが、オリエントにいたると、なんとなくそのやり方にも危うさが見え始める。
 ポンペイウスは殺されちゃうし、お家騒動にはまきこまれるし。だがガリアでも失敗続きだったし、相手によって態度を変えないそれが彼の信念なのだろう。

紹介

 終身独裁官カエサルは寛容なる精神で果断な改革を推し進めた。あまりにも巨大な権力を纏いながらもなお、王ではないと言い張った面の皮の厚さは感嘆すら覚える。
 そんな彼も膨張し続ける矛盾に打ち勝つことはできず、凶刃に斃れた。
 友人の死を喜ぶキケロの文書が哀しい。いつだって上に立つ者は多くを背負って死ぬ。

紹介

 巨星落つ。寛容なる天才カエサルの限界を見たオクタヴィアヌスは、狡猾な秀才となる道を選んだ。
 確固たる信念を持って帝政への一里塚を打ち立てたカエサルが、独裁政治は権力者の急死に弱いという欠点までも体現したというのも彼らしくて良い。
 結局この弱点はローマが滅亡しても、今に至るまで解消されていないわけだが。

書誌情報

著者:塩野七生
タイトル:ローマ人の物語 (5) ユリウス・カエサル-ルビコン以後
出版社:新潮社
出版年:1996.4
備考:初版では第5巻。新潮文庫化時に11,12,13巻に分巻。

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