戦のある限り、霊石を狙う輩。お主の守護霊を欲しがる輩はいくらも現れよう。
のう、按針よ。戦のない世、作れると思うか。
わしは作るぞ。その大義がため力を尽くしておる。
お主は鬼を斬るその力、何のために使う。
――徳川家康(声・市村正親)
データ
ジャンル:ダーク戦国アクションRPG
主人公:ウィリアム・アダムス(三浦按針)(声・ベン・ピール)
主な歴史人物:服部半蔵(声・森川智之)
徳川家康(声・市村正親)
立花誾千代(声・伊藤静)
立花宗茂(声・花輪英司)
黒田官兵衛(声・多田野曜平)
黒田長政(声・土田大)
本多忠勝(声・玄田哲章)
井伊直政(声・福山潤)
天海(声・菅生隆之)
石田三成(声・櫻井孝宏)
島左近(声・藤原啓治)
大谷吉継(声・堀内賢雄)
雑賀孫市(声・加瀬康之)
ヤスケ(声・リッチー・キャンベル)
エドワード・ケリー(声・木下浩之/ニコラス・ボウルトン)
時代背景:安土桃山時代 - 江戸時代
1598年6月 - 慶長20年5月8日(1615年6月4日)
紹介
アイルランド出身の元海賊・ウィリアムは霊的な存在を見ることができる能力があり、その力を使って霊石(アムリタ)を収集して生計を立てていた。しかし、ある時イングランドの軍事機密に触れてしまい、ロンドン塔に投獄されてしまう。なんとか脱獄には成功するが、その途中で現れた錬金術師エドワード・ケリーに守護霊のシアーシャ(声・ジェシカ・レガン)を奪われてしまう。
シアーシャを奪ったケリーは更に霊石を集めるために、黄金の国と呼ばれるジパングへ向かう。ウィリアムもまた、ケリーを追ってオランダ船のリーフデ号に乗り込み、数年の航海を経てジパングへとたどり着く。
そこは、長く続いた戦乱の時代が一時的な収束を見せたものの、太閤・豊臣秀吉の死をきっかけに徳川家康と石田三成の両陣営に別れ、ふたたび戦乱の兆しを見せていた日本であった。
たどり着いた九州の地で、ウィリアムは英語を操る忍者の棟梁・服部半蔵と、彼の守護霊である猫又(声・麦人)に出会う。半蔵は日本を二分する一方の大名・徳川家康の腹心であり、ウィリアムは有無を言わさず日本を覆う戦乱と、その終着点としての関ヶ原の戦いへと巻き込まれていくのであった。
開発に10年以上費やし、出る出る詐欺と言われていた作品。戦国武将の一人ひとりに守護霊が付き、鬼や河童、大入道などの妖怪たちが当たり前のように存在し、戦場にまで駆り出されるというファンタジーに振り切った設定が見事である。
かと思えば、キャラクターデザインはどこまでも硬派で、おどろおどろしい妖怪たちは説明不要にあの妖怪だ!とピンとくるのが嬉しい。また、コーエーのゲームらしく大勢登場する武将たちは戦国無双よりもずっと地味で人間らしく、もしかしたら信長の野望よりも一般のイメージに近い見た目で、個人的には数多くある戦国ゲームの中で一番好み。
戦国死にゲーの異名の通り、立花宗茂には200回は殺されたがトライアンドエラーを繰り返し、防具と武器を改良しながら進めていくゲームバランスもちょうどよく、ハクスラ系のジャンルがはじめての方にもおすすめできる良作。戦国時代が好きな方は、騙されたと思ってぜひやってほしい。
個人的には、妖怪が苦手だといいながらも、関ヶ原に妖怪が現れると西軍東軍を問わずに助けようと奮迅の活躍を見せる黒田長政が推し。本作の長政は非常に良い。
時代設定
ウィリアムがロンドン塔を脱獄するのが1598年6月。
ウィリアムが黒島(現・大分県臼杵市)に上陸したのが慶長5年(1600年)4月。
日本を去ったのが慶長5年(1600年)9月。
ウィリアムが再びロンドン塔を訪れたのが1603年4月。
DLC「東北の竜」は慶長18年(1613年)12月。
DLC「義の後継者」は大坂冬の陣(慶長19年11月19日(1614年12月19日) -12月20日(1月19日))。
DLC「元和偃武」は大阪夏の陣(慶長20年4月27日(1615年5月24日) - 5月8日(6月4日))。
書誌情報
タイトル:仁王
開発元: コーエーテクモゲームス
発売年:2017.2.9
備考:2017年12月7日に『仁王 Complete Edition』が発売。