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【小説】堺屋太一「秀吉―夢を超えた男 2」:安土桃山時代

「これは……、お二人のお考えが違うぞ」
 秀吉はそれに気づいて居並ぶ人々の顔を見たが、どの顔にも特段の変化はない。ただ正面高座の足利義昭だけが、緊張した顔を曲げて、救いを求めるような目を脇の細川藤孝に向けたのが、秀吉の目には印象的に映った。
 この日、美濃の一隅にある目立たぬ寺に集まった人たち、中でも織田信長足利義昭明智光秀、そして木下秀吉の四人が、これからの天下の帰趨を定めることになるのである。

データ

ジャンル:歴史小説
主人公:木下秀吉(豊臣秀吉
主な歴史人物:織田信長、木下秀長(豊臣秀長)、竹中半兵衛明智光秀足利義昭
時代背景:室町時代 - 安土桃山時代(戦国時代)
 天文20年(1551年)4月 - 永禄9年9月25日(1566年11月6日)

紹介

 NHK大河ドラマ『秀吉』の原作。
 墨股(現・岐阜県大垣市)に一夜城を建て、一躍雄飛した木下藤吉郎秀吉。一国とまではいかないが、一城の主にまで上り詰めた。竹中半兵衛という変わり者の軍師も配下に加え、遠くは朝倉氏に仕える明智十兵衛光秀、近くは「小屋の者」の出世頭・滝川一益坂井政尚に追いつけ追い越せで更なる手柄を求めて奔走する。
 ついに稲葉山城(現・岐阜県岐阜市)を陥れて岐阜城と改め、美濃国を手に入れた織田信長のもとには、三好三人衆に弑逆された前将軍・足利義輝の弟・義昭が庇護を求めてくる。義昭の使者として信長のもとに現れたのは、あの明智十兵衛であった。秀吉と光秀、終生のライバルがついに邂逅する。

 桶狭間(現・愛知県豊明市)で今川義元を討ち取った織田信長は、猛烈な勢いで勢力を広げ、自らの手によって新しい世を築かんと邁進する。その道具として手元に転がり込んできたのが将軍・足利義昭であったが、古い秩序をぶち壊す織田信長と旧勢力の代表たる足利義昭とでは、はなから求めるものが違っており共存することなど不可能であった。それでも義昭がおとなしく信長の傀儡になるのであれば話は穏当なのだが、剣豪将軍・足利義輝の弟はそんな一筋縄でいくような男ではなかった。かくして両者は決裂し、義昭の手による信長包囲網が日本中に敷かれることとなる。
 一方の秀吉は、滝川一益坂井政尚ら「小屋の者」の先輩たちの背を追って功を重ね、トントン拍子に出世を続けていたが、勝手にライバル視していた明智光秀とひょんなことから同僚になってしまう。光秀と共に京に在番することとなった秀吉は、武働き、調略に続く第三の戦場、外交現場での戦いに身を置くこととなる。

時代設定

永禄10年1月1日(1567年2月9日)から天正元年11月9日(1573年12月3日)の足利義昭追放まで。

書誌情報

著者:堺屋太一
タイトル:秀吉 : 夢を超えた男 2
出版社:日本放送出版協会
出版年:1995.12 - 1996.10
備考:初版は上中下三巻。文春文庫化時に4巻に分巻。

関連作品

本作が原作のNHK大河ドラマ作品。豊臣秀吉役は竹中直人。(1996年)

本作と同作者の秀吉の弟・豊臣秀長が主役の小説。
全一冊 豊臣秀長 ある補佐役の生涯 (PHP文庫)

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